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羽多野渉、冲方丁インタビュー!「天地明察」オーディオブックが本日7月17日より発売!! 2015年7月17日 19:00


第7回本屋大賞を受賞した「天地明察」(冲方丁著・KADOKAWA刊)のオーディオブックが7月17日(金)より発売された。本作は江戸時代の天文学者・渋川春海が様々な困難を乗り越えながら日本独自の暦を作る大プロジェクトに一度ム姿を描いた歴史エンターテイメント小説。

オーディオドラマ内では主役・渋川春海を羽多野渉さんが演じる他、柚木涼香さん(えん役)、三木眞一郎さん(関孝和役)、土田大さん(村瀬義益役)、玄田哲章さん(保科正之役)、秋元洋介さん(建部昌明役)、小形満さん(伊藤重孝役)、斉藤壮馬さん(本因坊道策役)、ケン・サンダースさん(水戸光圀役)、上柳昌彦さん(ナレーション)が出演。

今回、原作者である冲方先生と羽多野さんに行なったインタビューの模様をお伝えしよう。



■インタビュー

――オーディオブックというものについての印象を教えていただけますか?

冲方:元々を物語を伝える手段として語って聞かせるのが本来の形で、それは小説よりも歴史が古いんです。小説は文化として若い分、小説にしか出来ないものを表現しています。オーディオブック化にあたり文章を直していますが、これが本来のものだと思っています。
今後、オーディオブックと小説がセットになることで日本語が洗練されていくと思っています。


――冲方先生にとって「天地明察」はどんな位置づけのものなのでしょうか?

冲方:(小説という)形にしようとしていた時は、担当編集と合わせて4人くらいで作業をしていました。日本人がカレンダーを作る話では売れないと思って書いていたので気楽で楽しかったです。
作品が大きくなっていくと僕のものではなく、役名を与え、バトンを渡し、色々な形になっていく中でちょこちょこ関わらせてもらっているという感じですね。
出版して5年くらい経ちましたが、この作品が一番の壁になっています。新作を出す度に(「天地明察」と)比べられるので、それをどう越えていくのかが課題になっています。


――このオーディオブックはどんな人に聴いてもらいたいですか?

羽多野:年齢性別問わず色々な方に聴いてもらいたいです。活字に対して小さな恐怖をいだいている人にこそ聴いていただき、原作も読んでいただき両方を楽しんでもらいたいです。

冲方:よく図書館から盲目の方のための朗読CDを作っていいかという問い合わせをいただいていたので、この機会にぜひ聴いていただきたいです。「盲目の方に(作品を)どう届けるか」ということに対する一つの回答だと思っています。


――「天地明察」で渋川春海という役を演じるという話をいただいた時の率直な感想を教えていただけますか?

羽多野:恥ずかしながらタイトルしか知らず、どういう話か知りませんでした。自分の(アーティスト活動をする上での)音楽チームの中に大ファンの人がいて、「けしからん!」と怒られました(笑)。
そこから合宿をするかのように読み始めたのですが、一度読み始めたら止まらず、時代物ということで言葉遣いがイメージし辛いのではないかという心配も一瞬で消えてしまいました。
冲方先生の書かれる登場人物たちは個性的で、活字に対して構えてしまっていた部分を見事に打ち砕いてくれました。えんとの出会いでは「えん萌える!絶対可愛いよね。ツンデレだよね」と自分の中でイメージが固まっていき、音声表現をするにあたり、立体的にし易かったです。
読んでいて心臓がギュっとする感情移入をしてしまうようなシーンや、春海の朴念仁っぷりに共感を覚えたりして、演じさせていただけてありがたいなと思いました。


――羽多野さんが渋川春海を演じるとうかがって冲方先生はどう思われましたか?

冲方:春海の愛嬌や、叱咤激励された時の素直さのニュアンスは文章だと想像してもらわないといけないのですが、羽多野さんなら、さらに感情移入してもらえるように演じられると思って嬉しかったです。
人間ここまで凹んでも大丈夫なんだと思わせるくらいすごく上手に凹んでくれていて、勇気をいただける芝居だと思いました。


――渋川春海の役作りや演じていく上での苦労した点はありますか?

羽多野:小説を音声化するということで読んだ時のインスピレーションを大事にしたいと思って映画版は見ていないんです。目で見てしまうとそれが焼き付いてしまい、モノマネみたいになっても失礼だと思ったので自分が想像した春海を演じさせてもらおうと思いました。
ものすごく落ち込んだところから奮い立って感情を伝えるシーンでは、想いが溢れ過ぎてマイクの限界を越えてしまい、マイクから離れるように言われたこともありました。春海という人間が温かみのある人として皆さんに伝わっていてくれたらいいなと思います。


――この作品のどんな所に引き込まれましたか?

羽多野:春海という主人公像について始めは何も分からず読んでいたのですが、読み終わるとなんでこんなにこの作品が好きなんだろうと思いました。
そのことを考えたら断片的に春海と自分を重ねている部分がありました。役者という仕事は役を演じる前にオーディションがあって挫折ばかりなんです。自分は(声優として)12年目ですが順風満帆だったわけでなく、仕事が月に1本や2本の時期もあり、周囲や親に夢を追い掛けたいと言って歯を食いしばってやってきたので、春海の生き様から自分に正直に生きていくことに対して勇気をもらいました。
演じている時もそれを思い出して思わず涙ぐんでしまったりと、読み物のひとつとしてだけでなく、自分の人生に潤いを与えてくれた作品です。


――オーディオブックとドラマCDを演じる時の違いについて教えてください。

羽多野:動画がない音声だけでの表現という意味では、オーディオブックとドラマCDは似ているとは思いますが、実際に収録を重ねると全然違うメディアなんだと思いました。
ドラマCDの場合、セリフとセリフを繋いで所作を表現していくのですが、オーディオブックの場合、地の文で人物の感情が紡がれていき、それが頂点に達したところでセリフが出て来るんです。セリフをポイントとなる部分で表現するというのが難しくもあり、やりがいのあるメディアだと思いました。
自分のセリフだけで内容を表現出来ない難しさもありましたが、例えば「必死」というセリフだけでもどんな意味があるのかイメージして演じていくのが楽しかったですね。


――このオーディオブックの聴き所はどこでしょうか?

羽多野:この作品では春海が20代から40代にかけて偉業を成し遂げていきます。その相田に紆余曲折があり、現代の我々から考えると途方もない失敗や挫折をしていて、どう這い上がったら良いのか手がかりすらない状態からいかに立ち上がり、偉業を成し遂げていくのかが聴き所です。
地の文はアナウンサーの方が読んでおり、括弧書きのセリフの部分を抜き録りしているのですが、あるシーンでは地の文を読めば大丈夫なのですがセリフだけを読むと、凹みっぱなしになってしまうくらいでした。また、恋愛のシーンでは非常にウキウキと演じさせていただいていますね。


――印象的なシーンについても教えていただけますか?

冲方:諸先輩型にいじられる春海ですかね。

羽多野:スタジオに入るまで自分以外の出演者を知らずにいて、事務所の大ベテランの先輩方がいると知った時、とんでもない現場に来てしまったなと思いました。
そういった先輩方の力強いセリフによる励ましから、失敗を恐れるなというメッセージを受け取り、春海が歴史上の人物たちに背中を押してもらっているのと同じように嬉しく感じました。
(作品を)聴いてみると畳に額を擦り付けているくらいの春海を想像出来るんじゃないでしょうか。また、年を重ねて仲間とともに頼もしくなっていくところも注目です。


――このオーディオブックならではの味わいとなる部分はどこでしょうか?

羽多野:出来上がったものを聴いて驚いたのは、語りが入り、他の登場人物の声が入り、効果音やBGMが入り、絵を見ていないのに明確に登場人物の顔が浮かんでくるんです。
聴いてくださる方それぞれで違うとは思いますが、明確に想像出来る立体的な楽しみ方を出来るんじゃないでしょうか。

冲方:まさにその通りで、想像力を刺激するので、物語が持っているものを何倍にもしてくれています。普通の朗読とは違って、こんな豪勢なことはやれないと思います。ここまでくると完全にひとつのメディアであり、独立した作品だと思います。


――冲方さんも声優として出演されたそうですが、演じられていかがでしたか?

冲方:(収録の日は)朝から気が重かったです。いつもはブースから指示を出しているのですが、自分で演じるのは良い経験になりました。でも、もうやりたくないです(笑)

羽多野:声優をやるのは今回初めてだったんですか?

冲方:ずっとあのマイクの前にだけは立たないと思っていましたし、金輪際やるまいと思いました。ずっと逃げてはいたのですが最後に捕まってしまいました。
これが限界です。これ以上求めないでください(笑)
(自分の演技については)賑やかしなので笑って楽しんでいただき、役者のすごさを再認識していただけたらと思います。

羽多野:原作者が降臨されているわけですからね。

冲方:降臨というより落下していると思います。

羽多野:ファンの方は喜ばれると思います(笑)


――今後の目標があれば教えてください。

冲方:別の作品でもやるのは大変だと思いますが、また羽多野さんに演じていただきたいですね。

羽多野:登場人物の一人としてまた(作品に)没頭したいですね。

冲方:そういえば、本を読みながら聴くとどうなるんでしょうね。

羽多野:僕はやってみましたが結構楽しかったです。色々な楽しみがあると思います。


――ありがとうございました。




■オーディオドラマ「天地明察」

【価格】1,800円(税抜)
【配信日】2015年7月17日(金)好評配信中!
【著者】冲方丁
【出版社】KADOKAWA
【制作元】ニッポン放送、オトバンク
【配信元】オーディオブック配信サービス「FeBe(フィービー)」
【特設サイトURL】http://www.febe.jp/documents/special/tenchi-meisatsu/

【キャスト】
渋川春海(安井算哲):羽多野渉
えん:柚木涼香
関孝和:三木眞一郎
村瀬義益:土田大
保科正之:玄田哲章
建部昌明:秋元羊介
伊藤重孝:小形満
本因坊道策:斉藤壮馬
水戸光国:ケン・サンダース
ナレーション:上柳昌彦


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