デビューシングル「HANABI」をリリースする、原由実のインタビューをお届け! 2012年7月11日 20:00

「黄昏乙女×アムネジア」の庚夕子役や、「THE IDOLM@STER」の四条貴音役などで人気急上昇中の、原由実さんのデビューシングル「HANABI」が8月22日(水)に発売。その発売を控えた原さんに、楽曲の内容や今の心境などをうかがいました。
表題曲『HANABI』は、8月2日(木)発売予定のシリーズ最新作、PSP「コープスパーティー -THE ANTHOLOGY- サチコの恋愛遊戯♥Hysteric Birthday 2U」のエンディングテーマ。カップリング曲には、同作の挿入歌となる『天ノ紅(そらのくれない)』を収録している。また、『HANABI』にサブボーカルで参加しており、2人が共演している点も注目だ。
――デビューシングルをリリースするに至った経緯をお聞かせください。
原: 去年の秋頃に(ソロデビューの)お話をいただいて、その時点では不安に思っていたので、じっくりと考えさせていただきました。本格的に始動したのは今年の1月ですね。ゲームの主題歌になる可能性があることも、去年の秋の段階で聞いていました。
――原さんは“歌”について、どのように考えていますか?
原: カラオケが好きで、歌うことはもともと好きでした。でも、お仕事で歌わせていただき、人に届けることやテクニックなど、カラオケとは違う大変さや難しさを感じています。
――キャラクターソングではなく、自分名義で歌うことについてはどうでしたか?
原: 不安に感じる部分がありました。キャラクターで歌う時は、どういう風に持っていくべきかが見えてきやすいんですけど、キャラクター以外で歌う経験があまりなかったので、「自分自身の歌い方ってどんなだっけ?」と結構考えましたね。歌う時に自分の癖なのか、キャラクターによってついた癖なのか分からなくなり、自分本来の歌い方を見つけるのが大変でした。
――どのように自分本来の歌い方を見つけましたか?
原: 最初に歌った時に、「これはキャラクターとして歌っている時の癖がついているな」と感じました。(キャラクターの時は)声のボリュームをフルに出して歌うことが多かったんですが、誇張しすぎずナチュラルに、少し余裕を持たせるように歌うのが自分本来の歌い方だと思い、それを意識して歌うようにしました。
――曲の内容についてお聞きします。表題曲『HANABI』はどのような曲でしょうか?
原: タイトルから想像できるように、“和”の雰囲気が感じ取れるミディアムロックの曲です。今回、今井麻美さんがサブボーカルとして入ってくださっていて、掛け合いで歌う部分もあり、ゆったりした中に勢いが感じられる曲になっています。
――歌詞についてはいかがですか?
原: 懐かしさや夕暮れ時の切なさが感じられると思います。実は、仮歌を人生で初めて歌わせていただいたのですが、仮歌当日に作詞のRUCCAさんが現場に来られていて、歌詞がより伝わるように、よりナチュラルになるようにと、その場で色々と変更してくださったんですよ。
――レコーディングのエピソードをお聞かせ下さい。
原: (今井)麻美さんからアドバイスをいただきつつ、本番は万全な状態で臨ませていただきました。私は、声の立ち上がりがスロースタートなので、時間をかけて十分に声が出ている段階からレコーディングしたんですよ。それから、スタジオの近くにすごく美味しい中華料理屋さんがあって、本番時には「またあのおいしい中華が食べられる!」というワクワクした気持ちが、自分の感情をより高めてくれたと思います(笑)。家族を連れていきたいと思うレベルの美味しさでした。
――今井麻美さんはどのように絡んでいるのでしょうか?
原: プロデューサーである濱田智之さんのプロデュースに協力するという形で、歌や衣装など様々な面でアドバイスいただきました。つき合いが長い分、私の好みや合う色が分かっていて、すごく助かりました。スーパーバイザー的な役割ですね。
――中華料理屋へ行ったのも今井さんのアドバイスかもしれないですね。
原: そうかもしれないです(笑)。麻美さんもその時一緒にいたので。
――今井さんは歌でも参加していますが、『HANABI』『天ノ紅』で違いはあるのでしょうか?
原: 『HANABI』はサブボーカルとして、追っかけで歌う部分が多いのですが、『天ノ紅』は完全にコーラスです。最初は『天ノ紅』も同じようにサブボーカルにしようと思っていたらしいのですが、変化をつけるために『天ノ紅』ではコーラス参加という形になりました。
――『HANABI』はショートPVも撮影されていますが、PVやジャケット撮影はどうでしたか?
原: 有形文化財に指定されている、昔の日本家屋を使わせていただき、浴衣と白い衣装の2パターンで撮影しました。麻美さんも参加して、PVやジャケット写真にはふたりのカットもあります。最初は緊張して、なかなか歌に合わせて表情を作ることが出来なかったんですが、歌詞の内容を考えつつ歌ううちに、余計なことを考えずに出来るようになりました。スタッフの皆さんは優しい方ばかりで、和やかな雰囲気で楽しく撮影させていただきました。
――5月に開催された今井さんのバースデーライブで、『HANABI』を初披露した時の気持ちをお聞かせ下さい。
原: 普段のイベントではあまり緊張しないのですが、完全なサプライズで誰も知らない状態で出るのはドキドキでした。でも、お客さんがびっくりするぐらい温かく迎え入れてくださってホッとしましたし、とても嬉しかったです。
――カップリングの『天ノ紅』をもらった時の印象はいかがでしたか?
原: 『HANABI』はキーのチェックなどもあり、アレンジ前の状態を聴いていたのですが、『天ノ紅』は(最初から)ほぼ完成したものを聴かせていただきました。曲調はミディアムバラードで、「壮大だな」という印象でした。
――楽曲や歌詞の内容についてお聞かせ下さい。
原: 曲は『HANABI』同様、“和”を感じられる内容になっています。作詞は森由里子先生が担当しているのですが、森先生の歌詞が個人的に好きなので、作詞をしていただけると聞いた時は嬉しかったです。切ないけど力強い歌詞で、「すごく好きだけど、なかなかその思いが届けられない」という切ない恋の歌だと思っています。こちらもレコーディング当日に森先生が色々と変更してくださったので、一緒に作り上げる感じが楽しかったですね。
――レコーディングはいかがでしたか?
原: 『天ノ紅』も声が万全の状態でレコーディングしていただき、自分が考えていた方向性で大丈夫と言っていただいたので、すんなり収録できました。キーも私に合わせた高さで作っていただいたので、そういう意味でも歌いやすかったです。
――発売が近づいてきた今の心境はいかがですか?
原: まだ実感が沸いていないですね。収録は5月だったのですが、8月の発売までに熟成されているようで、すごく不思議な気分です。実際にジャケットを手に取ったら実感が沸くのではと思います。
――発売記念イベントが東京と大阪で開催されます。意気込みをお聞かせ下さい。
原: キャラクターではなく、個人名義のCDを聴いてくださった方と直接お会いできるのは、すごく楽しみですね。内容はまだ未定ですが、色々な感想を聞けたらいいなと思っています。また、実家が大阪なので、大阪の時はイベントを楽しみつつ、実家にも帰って大阪を満喫したいです(笑)。
――今回の2曲は“夏の空”をイメージしている感じですが、この夏にしてみたいことはありますか?
原: 私は夏の夜が好きで、花火も好きなのですが、何年もやっていないんですよ。今回、せっかく『HANABI』を歌わせていただいたので、今年は花火をやります!
――『HANABI』『天ノ紅』それぞれ、オススメのフレーズや聴き所を教えてください。
原: 『HANABI』はBメロが好きなんですよ。切なくて胸が“うっ”となるような部分を、注目して聴いて欲しいです。それから、この曲はサビ頭に入るのが難しく、特に落ちサビの部分が本当に難しいので、イベントの時にちゃんと入れるように練習しておきます(笑)。『天ノ紅』は、曲と歌詞のリンクに注目していただきたいです。アレンジが壮大で、オンオフも明確になっているので、ぜひインストでも楽しんで欲しいと思います。
――今後、歌ってみたい曲はありますか?
原: 普段からロックを聴くことが多いので、今回とは違ったベクトルのロックですね。ライブで盛り上がるガールズロックのような曲を歌ってみたいと思います。今はまだ自信がないですが、修行を積んでいつかはライブもやってみたいです。
――カラオケが好きとおっしゃっていましたが、どのような曲を歌われますか?
原: L'Arc~en~Cielです。“ラルカラ”と命名した、L'Arc~en~Cielの曲だけを歌うカラオケをすることもあります。それ以外だと、昔のアニソンや声優さんの曲も歌いますよ。
――最後に、メッセージをお願いします。
原: 初の個人名義でのシングルということで、今からドキドキしています。2曲とも今の自分が出来ることをすべて出して頑張りましたので、たくさんの方に聴いていただけたら嬉しいです。ぜひよろしくお願いします!
(取材・文・撮影:千葉研一)
■「HANABI」原由実 feat.今井麻美
【発売日】2012年8月22日(水)
【価格】1,260円(税込)
【発売】5pb.
【販売】アニプレックス
【トラックリスト】
1.HANABI
2.天ノ紅
3.HANABI - off vocal -
4.天ノ紅 - off vocal -
【初回特典情報】
告知兼用初回特典B2ポスター(撮り下ろし写真)